あん時ニュース

【綾瀬コンクリ事件】犯人たち、その後に寄せられる関心と再犯防止の現状|あん時ニュース

アントキネットロゴ

1989年に東京・綾瀬で発生した「女子高生コンクリ詰め殺人事件」は、未成年者による凶悪な犯罪として世間を震撼させました。8月末にSNSで突如「コンクリ詰め殺人事件」に関連する話題がトレンド入りし、事件の犯人たちのその後に関心を持つ人が多く、再び注目されました。特に何か新たな事実や進展があったわけではなく、出所後の犯人たちがどのような生活を送っているのか、社会の関心が高まっているようです。

出所した犯人たちは、法的には一般市民として生活する権利を持っており、社会復帰を目指す立場にあります。そのため、彼らの元受刑者である事実は通常は公にはされません。凶悪犯であっても、更生のために社会復帰が保証される一方、彼らの存在が不安を引き起こすことも少なくありません。

警察は元犯罪者をどこまで把握しているのか?

事件を受けて、警察が凶悪犯の出所後の動向をどこまで把握しているのかという疑問が浮かびます。元神奈川県警の刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏によれば、「基本的に警察は刑期を終えた元犯罪者の動向を把握していない」とのことです。出所後にどこに身を寄せるか、自宅に戻るのか施設に入るのかといった基本的な情報は把握されますが、警察が日常的にその動向を監視することはないといいます。

その理由として、小川氏は「更生を妨げる恐れがあるため」と説明します。警察が元受刑者の近況を探るために近隣住民に問い合わせたりすると、周囲からの監視や疑念が生まれ、元受刑者の生活が脅かされる可能性があるためです。日本の法律では、出所後の元犯罪者を過度に追跡することは人権侵害と見なされることが多く、慎重な対応が求められています。

再犯防止のための取り組み

一方で、再犯防止のための監視や支援が必要だという意見もあります。海外では、仮釈放中の人物にGPSを装着し、監視するシステムが導入されている国もあります。特にアメリカでは、性犯罪者の位置情報を公開する「ミーガン法」が施行され、一般市民が前科者の情報にアクセスできるようになっています。しかし、日本ではそのようなシステムは導入されておらず、保護観察や定期的な面談など、緩やかな監視が行われるにとどまっています。

小川氏によれば、日本でも性犯罪者に対する再犯防止策の導入が検討されていますが、元受刑者の人権や更生の機会を尊重する必要があるため、議論は慎重に進んでいます。再犯防止には費用がかかることから、「元犯罪者に税金を使うのは不公平だ」という声もありますが、一方で、適切な監視と支援がなければ再犯のリスクが高まるという現実もあります。

結論

「綾瀬コンクリ詰め殺人事件」の犯人たちのその後に関する関心は、事件の残酷さゆえに今も続いています。しかし、出所後の元受刑者が一般市民として生活する権利を持つ以上、彼らを過度に追跡することは難しい状況です。再犯防止のための監視や支援が必要である一方で、社会が彼らの更生をどう受け入れるかという課題も依然として残っています。犯罪の再発を防ぐためには、個人の更生と社会の安全を両立させる取り組みが求められていると言えるでしょう。

【PR】【DMM FX】口座開設のお申込みはこちら

関連ニュース:https://news.yahoo.co.jp/articles/98e70dbcce0605f0090611a4343cea72bc4013ae

【事件】「雇調金詐取事件の全貌!虚偽申請で1億円を不正取得した指示役らを逮捕」

新型コロナウイルスの影響で多くの企業が休業に追い込まれた際、国は雇用調整助成金(雇調金)を提供し、従業員の雇用を維持するための支援を行いました。しかし、この制度を悪用した詐欺事件が発覚。2024年9月5日、警視庁は詐欺容疑で指示役を含む6人を逮捕しました。この事件の背後にはどのような手口が潜んでいたのでしょうか?

事件の概要:

逮捕されたのは、東京都板橋区に住む伊吹治容疑者(54)と江戸川区に住む塚原敏雄容疑者(54)ら6名。彼らは、新型コロナウイルスの影響で休業したと虚偽の申請を行い、国の雇調金や緊急雇用安定助成金をだまし取った疑いがあります。特に、東京都杉並区に所在する介護サービス会社が従業員14名に対して休業手当を支払ったとする虚偽の申請を行い、2021年10月から11月にかけて計約1900万円を不正に受け取っていたとされています。

詐欺の手口:

この事件で注目すべきは、詐欺の詳細な手口です。伊吹容疑者が指示役として、不正受給の計画を立て、塚原容疑者らが実務を担当。具体的には、塚原容疑者らが申請書類を偽造し、東京労働局に提出しました。申請書には、架空の従業員や休業手当の支払いが記載されており、これが審査をすり抜けて助成金が支給される結果となったのです。

伊吹容疑者は詐取した金額の2割を自身の報酬として受け取り、塚原容疑者らは3割を手に入れたとされています。詐取金の分配が巧妙に行われ、詐欺の利益が各容疑者に還元されていました。

1億円規模の不正:

警視庁によると、この事件で不正受給された金額は、これまでに確認されている1900万円をはるかに超え、総額約1億円に上ると見られています。捜査2課は、伊吹容疑者らが他の事業者とも共謀して同様の不正受給を行っていた可能性があると考えており、さらなる調査が進められています。

社会への影響:

今回の事件は、新型コロナウイルスの影響で苦境に立たされた企業や労働者を救うために設けられた制度を悪用した極めて悪質な事例です。本来、助成金は従業員の雇用を守るために使われるべきものであり、その制度が不正に利用されたことは社会全体に大きな影響を与えます。

さらに、これまでにも多くの雇調金の不正受給事件が報じられており、この問題がいまだに根深く存在していることが浮き彫りになりました。詐欺による財政的な損失だけでなく、制度の信頼性が損なわれることも懸念されます。

組織的な詐欺:

今回の事件で明らかになったのは、単独の犯行ではなく、複数人が関与した組織的な詐欺であるという点です。指示役として伊吹容疑者が中心となり、他の容疑者が書類の作成や提出などを分担して行っていたため、不正が長期間にわたって続いていた可能性があります。

警視庁は今後、他の共犯者や関連企業に対しても捜査を進め、詐欺の全貌解明に努めるとしています。

引用ニュース:https://news.yahoo.co.jp/articles/9fa02d3d4cf046bf1d940c6597227c9dba08bc7d

【事件】「1億6700万円脱税の実態とは?夫婦が前橋地裁で起訴内容を認めた詳細」

解説:

2023年9月4日、群馬県前橋地裁で大規模な脱税事件の初公判が開かれました。被告は群馬県前橋市で精肉小売業や不動産賃貸業を営む76歳の男性と、その妻72歳。彼らは約1億6700万円もの所得税を脱税した罪に問われています。裁判において、2人は起訴内容を認めましたが、その裏にはどのような背景があったのでしょうか?

事件の概要:

検察側の冒頭陳述によると、被告の男性は群馬県と埼玉県にまたがって112の賃貸物件を所有していました。これらの物件を管理しながら、彼は事業の効率を上げるため、迅速に物件を競売などで取得し、現金を大量に保有していたとされています。

しかし、税務署への申告には問題がありました。2018年から2020年にかけて、男性は自らの収入を過少申告し、約1億4100万円の所得税を脱税したとされています。また、妻も夫と協力して、同様に約2600万円の所得税を不正に免れたとのことです。

過少申告の手口:

今回の事件で注目されるのは、被告夫婦が行った「虚偽の申告」です。男性は、独自の計算方法を使い、実際の所得を隠し、過少な金額で確定申告を行っていました。この過程で、妻は夫の指示を受け、過少申告された内容をそのまま確定申告書に記載していたとのことです。

このような手法により、夫婦は3年間にわたり、多額の税金を不正に免れていました。検察側は、これが単なる計算ミスではなく、故意に行われた脱税行為であることを強調しました。

背景にある賃貸物件の運用:

被告の男性が112もの賃貸物件を所有していたことは、地域で注目を集めています。不動産業界では、物件を競売で手に入れることはよくあることですが、問題はその後の運用と申告です。

今回の事件では、被告が物件の運営に成功していた一方で、利益を適切に申告せず、多額の現金を手元に保有していたことが指摘されています。裁判では、この現金の使い道や、なぜ正確に申告しなかったのかについても焦点が当てられました。

被告の供述:

裁判で夫婦は、脱税の事実を認めています。特に男性は、「資金繰りのために現金を確保していたが、その管理がうまくできなかった」と述べました。妻も、夫にすべての納税手続きを任せていたと供述しています。彼女は確定申告の内容をよく確認せず、夫が下書きした申告書をそのまま清書していたというのです。

今後の見通し:

この事件は、税務署や検察による厳格な追及を受けています。大規模な脱税は、税法の根幹を揺るがす重大な犯罪とされており、今後の判決が注目されています。

視聴者の皆さん、今回の事件を通じて、不動産賃貸業やビジネスにおいて適切な税務管理がいかに重要かを改めて考えさせられます。特に、所得が大きくなると、税務署からの監査や調査が厳しくなるため、確実な申告が求められます。

今回の夫婦のケースは、個人の判断が大きな代償を生む典型的な例として、しっかりと学びたいところです。今後もこの裁判の進展について注目していきましょう。

【事件】「スーパーカー詐欺の衝撃全貌—タワマン暮らしのセレブ夫妻と共犯者が仕組んだ高級車を使った巧妙なカード詐欺の手口とは?」

詐欺の世界は日々巧妙化していますが、今回の事件はその中でも特に大胆かつ悪質な手口で行われました。斎藤貴聡(32)と妻の智華(33)、そして共犯者の野村祐貴(30)が行った詐欺の手口は、スーパーカーという高級車を利用し、ターゲットに心理的な圧力をかけて個人情報を不正に入手。その情報をもとにクレジットカードを不正発行し、高額な商品を購入・転売することで4000万円以上の利益を得ていたというものです。9月5日、警視庁はこの3人を詐欺と窃盗の容疑で逮捕しましたが、その背景には彼らの豪華な生活と巧妙な計画がありました。


詐欺の手口—高級車が生む心理的優位性

この事件の特徴的な点は、斎藤夫妻がスーパーカーを用いて被害者を騙すという大胆な手法です。彼らはフェラーリやランボルギーニなどの高級車で高速道路を走行し、ターゲットとしてトラックを選びました。ターゲットのトラックがサービスエリアなどで停車すると、「飛び石で車が傷ついた」と因縁をつけ、物損事故を装って運転免許証の交換を強要しました。

ここで彼らが取った次のステップが、詐欺の肝となる部分です。斎藤夫妻は警察官を呼び出し、警察に立ち会わせることで事故の信憑性を高めました。警察が「当事者間で話し合いを進めるように」と促したことを利用し、被害者とお互いに運転免許証の写真を撮り合うことを自然な流れに見せかけ、個人情報を不正に取得しました。

ターゲットにとっては、警察が介入することで安全だと信じ込まされ、心理的な余裕が生まれます。高級車を運転する「セレブ風」な人物が、まさか詐欺を仕掛けてくるとは思わないため、相手に写真を撮らせることに抵抗を感じなかったのです。この点が彼らの犯行の悪質さを際立たせています。被害者が持つ信頼と安心感を逆手に取り、詐欺が進行していきました。


不正カード発行と4000万円の転売利益

斎藤夫妻らが収集した運転免許証の情報は、ただの写真では終わりませんでした。彼らはその情報をオンラインで利用し、不正にクレジットカードを発行することに成功。ターゲットから得た個人情報を駆使して、9人分、計34枚ものクレジットカードを不正取得し、これを使用して高額な商品を次々と購入しました。

購入された商品は主に転売目的で使用され、その総額はなんと4000万円を超えました。高額な商品を手に入れた斎藤夫妻らは、それを転売して巨額の利益を得ることにより、さらに豪華な生活を送る資金としていました。彼らが購入した商品には、ブランド品や高級家電など、転売しやすく価値が落ちにくいものが含まれていたとみられます。


豪華な生活の裏側—タワーマンションとスーパーカー

斎藤夫妻は詐欺で得た利益を、豪華な生活に費やしていました。彼らが住んでいたのは、東京都江東区豊洲にあるタワーマンション。このマンションは、地上48階建てで1000戸以上の部屋を持つ高級物件で、芸能人も多く住む人気のエリアです。家賃は相場で20万円台から100万円以上とされ、一般の賃貸物件とは一線を画す高級な住居です。

彼らは詐欺で得た資金を、このタワーマンションの家賃やスーパーカーのローンに充てていたと考えられています。実際に彼らの周辺住民によると、斎藤夫妻がどのフロアに住んでいたかなどの詳細は不明で、同じマンションに住む人々も「写真を見ても見覚えがない」と述べています。タワーマンションではエレベーターがフロアごとに分かれており、住人同士がすれ違うことは少ないため、夫妻が他の住民に目立たない形で生活していたことがうかがえます。

一方で、共犯者の野村容疑者は斎藤夫妻とは対照的に、横浜市港北区の家賃3~4万円程度の古いアパートに住んでいました。彼は表向きは質素な生活をしていましたが、実際には詐欺の利益を享受していたと見られています。近隣住民によると、彼がアパートに滞在している様子はほとんどなく、アパートは「荷物置き場」として使用されていた可能性が高いといいます。


詐欺の背後に潜む犯罪ネットワーク

警察の捜査により、斎藤夫妻と野村容疑者の共謀が明らかになりましたが、彼らが個人的に行動していたわけではなく、背後にはさらに広がる犯罪ネットワークの存在が疑われています。警視庁は、彼らがどのようにして9人分の情報を入手し、どのような手段で不正なクレジットカードを発行したのかを引き続き調査しています。また、転売された商品の流通ルートや、他に関与していた人物がいないかについても調べが進められています。

斎藤貴聡容疑者は警察の調べに対して黙秘し、妻の智華容疑者も「身に覚えがない」と容疑を否認していますが、警察は彼らの犯行が組織的に行われた可能性も視野に入れ、捜査を継続しています。


被害者への影響と社会的な波紋

この事件は、被害者にとって単なる金銭的な被害に留まらず、精神的なダメージも大きいものとなっています。特に、高速道路で突然スーパーカーに因縁をつけられ、警察が介入するという状況下で、免許証の情報を不正に入手された被害者たちは、安心していたところから一転、詐欺に巻き込まれてしまったのです。

詐欺の手口が年々高度化し、身近な場所で発生していることに対して、多くの人々が不安を感じています。警視庁も今回の事件を受け、個人情報の取り扱いに関して再度の注意喚起を行い、特に免許証の写真を安易に撮らせないよう市民に呼びかけています。今後、詐欺被害がさらに拡大しないよう、適切な対応が求められています。


この事件は、単なる犯罪ではなく、高級車や豪華な生活を演じながら行われた大胆な詐欺として、多くの注目を集めています。被害者がさらに広がらないことを祈るばかりですが、詐欺の手口は今後も進化する可能性があり、私たち一人ひとりが注意を払う必要があります。

【川崎幼稚園】園児バス置き去り死亡事件から2年、父親の怒りと悲しみが続く|有罪判決

アントキネットロゴ

静岡県牧之原市で発生した幼児バス置き去り死亡事件から2年が経過しました。亡くなった河本千奈ちゃん(当時3歳)の父親が取材に応じ、現在の心境を明らかにしました。千奈ちゃんは2022年9月5日、認定こども園「川崎幼稚園」で送迎バスに長時間置き去りにされ、重度の熱射病(熱中症)で死亡しました。

管理体制の杜撰さと判決

事件の当日、バスを運転していた当時の園長と、千奈ちゃんの不在に気づきながら保護者への連絡を怠った担任教師が起訴されました。元園長には禁錮1年4カ月の実刑判決、担任には禁錮1年・執行猶予3年の有罪判決が言い渡されました。判決では、園長の過失と園児の命を預かる者としての責任が厳しく追及されましたが、父親の怒りは今も消えていません。

父親の心情と未解決の問題

取材に応じた千奈ちゃんの父親は、事件から2年経った今も悔しさが消えないと語りました。千奈ちゃんの三回忌を終え、日常生活を取り戻そうと努めているものの、失った愛娘への思いが深く残っています。また、元園長と担任への怒りはもちろん、補助員や副担任への不満も消えることはありません。

さらに、遺族は事件後、園側に廃園や運営法人の変更を求めていましたが、その約束は未だ果たされていません。面談のたびに問いかけているものの、具体的な進展が見られず、父親は強い意志を持って問題解決に取り組む考えを示しています。

誹謗中傷に対する怒り

加えて、父親がもう一つ許せないと感じているのは、SNSなどで寄せられる誹謗中傷です。「死んで当然」や「カスみたいな子」など、千奈ちゃんに対する酷い侮辱的な書き込みがあり、父親はこれに強い怒りを抱いています。特に悪質なユーザーに対しては開示請求を行い、法的措置を取ることにしたものの、相手は「なりすまし被害」を主張しています。

SNSでの発信を続ける理由

父親は、誹謗中傷にもかかわらず、今後もSNSでの発信を続ける意志を明らかにしています。その理由は、千奈ちゃんの名誉を守りたいという強い思いです。SNS上には「親が最後に降車するよう教育していた」「千奈ちゃんが寝ていた」などの誤解が広まっており、父親はそれを訂正し、千奈ちゃんに非がなかったことを訴え続けたいと語っています。

事件から2年が経過しても、遺族の悲しみや怒りは消えることなく続いています。事件の真相解明と、同じような悲劇が二度と起こらないための改善が求められています。

関連ニュース:https://news.yahoo.co.jp/articles/81734bd5735e7a17af98876169ee0c5e8659a0bc

【速報】奈良県橿原市のコメダ珈琲店で47歳女性が刺され死亡、45歳男を現行犯逮捕|高石広樹

5日午後、奈良県橿原市の「コメダ珈琲店 橿原北店」で、47歳の女性が首を刺されて死亡する事件が発生しました。警察は、殺人未遂容疑でその場にいた45歳の男を現行犯逮捕しました。

逮捕されたのは、奈良県田原本町に住む解体工事業の高石広樹容疑者(45)で、被害者は職業不詳の高石晴美さん(47)であることが判明しました。警察によると、事件は午後1時22分頃に発生し、刺された晴美さんは病院に搬送されたものの、死亡が確認されました。

事件が発生したコメダ珈琲店は、国道24号沿いに位置し、周囲には他の飲食店や店舗が並ぶエリアです。警察は現在、事件の詳細な経緯や動機について捜査を進めています。

関連ニュース:https://news.yahoo.co.jp/articles/b6db3ee35619908dbaf67c3eb83c2a8c6b856601

【発掘調査】1万2000年前のシャーマンか? トルコで発見された女性遺体、「死からの蘇りを封印した可能性」も

2019年、トルコ南東部のチグリス川のほとりで行われた発掘調査で、1万2000年前に遡る新石器時代の女性の遺骨が発見された。この女性は「ÇH 2019/05」と名付けられ、25歳から30歳の成人女性と推定されている。遺骨の周囲からは、ヒツジやヤギ、ヤマウズラの翼、テンの脚、現在の牛の祖先であるオーロックスの頭骨など、さまざまな動物の骨が見つかった。このような埋葬方法は非常に珍しく、研究者たちは彼女がシャーマンであった可能性があると考えている。

狩猟採集時代の特別な埋葬

この女性の遺骨が埋められたのは、紀元前9300年頃、世界中の人類が狩猟採集を行っていた時代だ。この時期は、農耕がまだ発展しておらず、埋葬された動物は野生のものとされている。女性の遺骨は、動物の骨とともに意識的に配置されており、例えばオーロックスの頭蓋骨は胸に置かれ、顎の骨は足元にあった。これらの配置から、研究者たちは彼女がアニミズムやシャーマニズムと関連する人物であった可能性が高いと結論づけている。

シャーマンとしての役割

当時の社会では、動植物や天候など、すべてに霊的な力が宿るというアニミズムが信じられていた。動物はしばしば強力な霊的存在として崇められ、シャーマンは儀式を通じてそれらの霊と交信し、コミュニティを導く役割を果たしていた。研究チームは、この女性の遺骨が特別な埋葬方法を取られていたことから、彼女がコミュニティの中で重要な役割を担っていた可能性を示唆している。

「死からの蘇りを封じた」可能性

研究者たちは、女性がどのようにして特別な存在になったかは不明だが、彼女がコミュニティで恐れられていた可能性があるとも指摘している。オーロックスの頭蓋骨や石灰石の板と一緒に埋葬された理由について、彼女が死後に蘇らないよう封印するためだった可能性があるという。これは、彼女が人間界と霊界の間で何らかの力を持っていたことを示唆しているかもしれない。

人類文化の進化を探る手がかり

この女性の遺骨が発見されたトルコ南東部には、ギョベクリ・テペをはじめとする狩猟採集民の集落や宗教的施設が多数存在している。これらの遺跡は、人類が農耕に移行する過程や、宗教的儀式の進化を理解する上で重要な手がかりとなる。この発見は、シャーマニズムや初期の宗教的儀式の起源についての理解を深める貴重な資料となるだろう。

今回の発見は、シャーマニズムがどのように始まり、どのように社会に影響を与えていたのかを探る上で、重要な役割を果たすものとして注目されている。

関連ニュース:https://news.yahoo.co.jp/articles/9ba6b382b23a614c456573b7cffb0bd0df048338/images/000