【糖尿病】1型糖尿病治療に新たな希望、iPS細胞から膵島細胞をシート状に加工—京大病院が治験開始、2030年以降の実用化を目指す|iPS細胞

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京都大学附属病院は、1型糖尿病の治療に画期的なアプローチとして、iPS細胞を利用した新たな治療法の治験を来年から開始することを発表しました。この治療法は、インスリン注射が不要となる可能性があり、多くの糖尿病患者にとって希望の光となるかもしれません。

■iPS細胞での膵島細胞移植、インスリン注射不要の未来へ

1型糖尿病は、インスリンを分泌する膵島細胞が機能しないため、患者は血糖値を管理するためにインスリン注射が必要です。現在の治療法の一つには、亡くなった人の膵臓から膵島細胞を移植する方法がありますが、ドナー不足が大きな課題となっていました。

そこで、京都大学附属病院では、iPS細胞を用いて膵島細胞を作製し、これをシート状に加工して患者の腹部に移植する新しい技術を開発しました。この技術が成功すれば、インスリン注射をしなくても血糖値を自然にコントロールできるようになる可能性があります。

京都大学医学部付属病院の穴澤貴行講師は、「この技術は安全性が高く、効果も期待できる」と述べ、今回の治験が1型糖尿病の治療に大きな変革をもたらす可能性があることを強調しました。

■治験の開始と2030年以降の実用化に向けた取り組み

治験は来年から開始され、まずは重症の1型糖尿病患者を対象に行われます。これが成功すれば、2030年以降に実用化される見込みです。京都大学附属病院の矢部大介教授は、「この技術が普及すれば、重症低血糖での救急搬送リスクが減り、インスリン注射が不要になる可能性が見えてくる」と期待を寄せています。

■画期的な技術の実現に向けた期待と課題

この治療法の実現は、日本のみならず、世界中の糖尿病患者にとって革新的な解決策となる可能性があります。共同通信社の太田昌克編集委員は、「日本発の革新的な技術が世界に広がる光景を見たい」とコメントし、この治療法が成功することで世界的なインパクトを与える可能性に期待を示しました。

また、関西テレビの加藤さゆり報道デスクは、「1型糖尿病患者にとって、インスリン注射が不要になることは非常に画期的なこと。ドナー不足の問題も解決されることを願う」と述べ、1日も早い実用化を望む声が多く聞かれています。

■安全性の確認と実用化への道のり

現在、治験の安全性確認が行われており、2030年頃に終了する予定です。実用化までにはまだ時間がかかるものの、この治療法が現実のものとなれば、1型糖尿病患者の生活が大きく変わることは間違いありません。

1型糖尿病治療の未来を切り開くこの新技術に、多くの期待が寄せられており、今後の進展が注目されます。

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