▪️事実のまとめ
愛知県犬山市のアパートで、7歳の女児が暴行を受けて死亡した事件で、母親の内縁の夫である会社員の倉田凱容疑者（32）が傷害致死容疑で起訴されました。倉田容疑者は容疑を認め、「しつけの意図で暴行した」という趣旨の供述をしています。死亡したのは小学1年生の島崎奈桜（なお）さんで、起訴状によると、倉田容疑者は5月25日に奈桜さんの腹部を拳で複数回殴り、翌日岐阜市内の病院で敗血症性ショックにより死亡させたとされています。
捜査関係者によると、倉田容疑者は奈桜さんの死後、「奈桜さんがうそをついたので腹部をたたいた」と警察に説明しており、逮捕後も「しつけの意図で暴行した」と供述しています。また、奈桜さんの母親で飲食店従業員の島崎みなみ容疑者（33）も保護責任者遺棄致死容疑で逮捕され、過去にも奈桜さんに対して暴力を振るったとみられるSNSのやりとりが残っており、日常的に虐待があったと考えられます。
名古屋地検は島崎容疑者も、腹痛などを訴えていた奈桜さんを岐阜県本巣市内の実家で放置し、病院で死亡させたとして保護責任者遺棄致死罪で起訴しました。
＜見解＞
この事件は、家庭内での虐待が深刻な結果を招いた痛ましい事例です。倉田容疑者は「しつけの意図」として暴行を加えたと供述していますが、しつけと称して子供に対する暴力を正当化することは許されません。奈桜さんの母親である島崎容疑者も、娘の訴えを無視し、適切な対応を怠った結果、子供の命を失わせた責任があります。
今回の事件を通じて、家庭内での虐待の早期発見と防止の重要性が再認識されます。近隣住民や学校、福祉機関が連携し、子供の異変に気付いた際には迅速に対応する体制が求められます。また、親や保護者に対する教育や支援を強化し、暴力ではなく適切な方法で子供を育てる重要性を啓発する必要があります。
この悲劇を繰り返さないためにも、社会全体で虐待防止に向けた取り組みを強化し、子供たちの安全と権利を守るための努力が不可欠です。とても悲しい事件です。
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