2022年9月、静岡県牧之原市の認定こども園「川崎幼稚園」で、当時3歳の河本千奈ちゃんが送迎バスに取り残され、命を落とすという悲惨な事件が発生しました。あれから2年が経ちますが、遺族の悲しみと怒りは今もなお消えることがありません。
事件が発生したのは、2022年9月5日。千奈ちゃんは、園の送迎バスに約5時間もの間、閉じ込められていました。この間、車内は猛烈な暑さに包まれ、熱中症によって千奈ちゃんは命を失いました。この痛ましい事件は、保育施設における安全管理の甘さを露呈し、社会的な波紋を広げました。
事件当時、バスを運転していたのは元園長で、責任を持つ立場にあったにもかかわらず、園児が全員降りたかどうかを確認せず、千奈ちゃんを車内に取り残してしまいました。その結果、元園長とクラス担任であった保育士は業務上過失致死罪に問われ、静岡地裁は元園長に禁錮1年4月、保育士には禁錮1年（執行猶予3年）の判決を言い渡しました。
しかし、千奈ちゃんの父親は、この判決が下されたにもかかわらず、心の平穏を取り戻すことはできていません。8月31日、彼はオンラインで報道各社の取材に応じ、現在の心境を語りました。「悔しい気持ちは深く残り、忘れることができない。恨む気持ちも強く残っている」と、父親は胸中の複雑な思いを明かしました。
7月の判決公判で、裁判長は両親に対して「怒りや恨みを抱き続けないように」と述べましたが、父親はその言葉に感謝しながらも「やはり恨む気持ちは消えない」と言い、今後も「廃園」を求める考えを示しています。
さらに、事件の後、SNS上で千奈ちゃんについて心無い中傷が飛び交ったこともあり、父親はその投稿者に対して損害賠償を求めて提訴しています。
9月5日、事件現場となった駐車場には献花台が設置され、千奈ちゃんを悼む人々が花を手向けに訪れる予定です。このような事故が二度と起こらないよう、保育施設における安全管理の徹底が強く求められています。
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引用ニュース:https://news.livedoor.com/article/detail/27123814
