違法薬物疑惑が露見したことで、オリンパスの元CEOシュテファン・カウフマン氏が辞任を余儀なくされる事態に発展しました。カウフマン氏に薬物を提供した疑いで逮捕されたのは、東京・葛飾区の自称カメラマンである金子高明容疑者(44歳)です。

事件は、9月下旬にオリンパス社内への匿名通報から始まりました。通報により発覚したカウフマン氏の違法薬物取引疑惑に関して、オリンパスは速やかに警視庁に報告し、社内調査を行いました。その結果、カウフマン氏はCEOの座を辞任しました。

金子容疑者は、カウフマン氏との間に2年にわたる違法薬物取引があったことを告白しています。彼は「週刊文春」に対して、自身がカウフマン氏から依頼を受けてコカインやMDMAを提供していたと証言。また、彼が情報提供を決意した背景には、利用されていると感じた屈辱や、その後の良心の呵責があったと述べています。

金子容疑者の逮捕と、彼が提供した証言により、カウフマン氏のプライベートな行動が公になり、オリンパス社内外に大きな衝撃を与えました。この事件は、組織のトップに立つ人物の倫理性が、企業の信頼性にどれほど影響を及ぼすかを浮き彫りにするものです。

現在、警察はカウフマン氏と金子容疑者間の取引詳細や、オリンパスに与えた影響の全容を解明するための捜査を進めています。また、この事件を通じて、企業が高い倫理規範を維持し、経営陣の行動がそれに沿っているかを常に監視する体制の重要性が再認識されています。

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