イギリスの大手保険会社アビバは、インド子会社に対する520万ドル規模の脱税疑惑について、インドの税務当局と積極的に協議を進めていると明らかにしました。この問題は、インド税務当局が同国の複数の保険会社を対象に行っている大規模な調査の一環で浮上しました。

■脱税疑惑の詳細

インド税務当局によると、アビバのインド子会社は2017年から2023年にかけて、保険代理店に対して規制を超える手数料を支払っていたとされ、その過程で虚偽の請求書の発行や秘密裏に現金が支払われた疑いが持たれています。これにより、税務当局はアビバ子会社に対して520万ドルの脱税容疑をかけています。

■アビバの対応と声明

この報道を受け、アビバ本社の広報担当者は声明を発表し、地元税務当局と協議を進めていることを確認しました。また、同担当者は「虚偽の請求書発行や過剰な手数料支払いは、業界全体に広がる問題である」と指摘し、今回の疑惑がアビバだけでなく、保険業界全体に共通する問題であることを強調しました。

■業界全体に広がる調査

インド税務当局は現在、アビバの子会社を含む10社以上の保険会社を対象に、総額6億1000万ドルにのぼる脱税疑惑の調査を進めています。これにより、インドの保険業界全体が大きな圧力を受けており、各社の業務慣行やコンプライアンス体制に対する見直しが迫られています。

■今後の展開

アビバは引き続き税務当局との協議を進めるとともに、問題の解決に向けた対応を取るとしていますが、インド国内での法的処置や罰則の可能性も含め、今後の展開が注目されます。また、今回の事件が他の保険会社や業界全体にどのような影響を与えるかも、今後の重要なポイントとなるでしょう。

このように、アビバを巡る脱税疑惑は、インドの保険業界全体の問題としても広がりを見せており、今後の調査の進展次第では業界全体に波紋を広げる可能性があります。

関連ニュース:https://news.yahoo.co.jp/articles/ce719333f6637f65b7713b0a0afc31827c10028f/images/000