お笑い界の重鎮であるダウンタウンの松本人志（61）が、係争中だった週刊文春への訴えを取り下げてから1週間が経過しました。松本に対する報道の裏側には、文春が3年以上も前から綿密な調査を行っていた経緯があり、その一連の出来事の発端となったのは、2020年に報じられたアンジャッシュの渡部建の不倫スキャンダルでした。
発端は渡部建の不倫報道
2020年6月に文春が渡部建の複数女性との不倫を報じたことが、大きな契機となりました。この報道が呼び水となり、翌月には松本に関するタレコミ情報が編集部に寄せられます。それは、A子さんが松本から性的行為を強要されたという主張でした。
丹念な取材で構築された報道
文春編集部は慎重に取材を進め、担当記者として経験豊富なX記者を指名しました。X記者は他の週刊誌でも事件や企業不祥事を取材していた実績を持ち、鋭い調査力に定評がある人物です。A子さんの証言を丁寧に聞き取り、彼女が飲み会直後に知人女性に被害を訴えたLINE履歴なども入手しました。A子さんは「（性的被害で）泣き寝入りした女性がいることを分かってほしい」と訴えており、これがジャニーズ事務所の問題などと重なって注目を集めました。
9年越しの謝罪
問題となった飲み会は2015年11月8日に開催されており、松本が訴訟を取り下げて謝罪声明を発表したのは、そのちょうど9年後の今月8日。同じ日に決着がついたことに、文春編集部内では「運命的な日」との声も上がったと言います。
文春の執念の追及
文春はこの件について、取材開始から約3年半にわたり追及を続けました。そして昨年12月、松本に対する直撃取材を実施。その取材内容を踏まえて記事を発表し、大きな社会的関心を呼びました。今回の松本の訴訟取り下げを受け、週刊文春は「お笑い界のキング」とされる松本への鋭い追及で注目を集め続けています。
見解 松本人志の訴訟取り下げは、芸能界における性加害疑惑への注目が続くなか、社会的なインパクトを与えています。タレントや著名人による問題行動の告発が増える一方で、こうした報道の信ぴょう性や調査方法にも厳しい視線が向けられています。
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