新宿・歌舞伎町のホストクラブで高額な料金を請求され、借金を負った女性客を性風俗店に紹介し、その対価として現金40万円余りを受け取ったとして、8月5日、風俗あっせん業者ら4人が逮捕されました。逮捕されたのは、風俗あっせん業の小島誠也容疑者(31)やホストの小保方行志朗容疑者(28)らです。警視庁によれば、容疑者たちは犯罪収益と知りながら、女性客を全国の性風俗店に派遣し、報酬を得ていた疑いが持たれています。

この事件は、ホストクラブで「売掛金」と呼ばれる未払いの飲食代を理由に、女性客に性風俗店で働くことを強要し、得た収益を不正に受け取る手口です。逮捕された小島容疑者は、派遣先の店舗を決定する際、女性のプロフィールを全国の店舗に送り、最も高い報酬を提示した店に派遣していました。この方法で、容疑者らは約1300万円を不正に受け取ったとされています。

警視庁によれば、ホストクラブの幹部だった小保方容疑者は、借金を負った女性客を性風俗店に派遣し、「売掛金」を回収することを目的としていました。また、女性客を派遣する際には、写真や体型、性的サービスの内容などの情報を提供し、店側が支払う最低保証金の額を競わせることで、より高い報酬を得ていたとされています。

現役ホストの証言と悪質な実態:

NHKの取材に応じた現役ホストによれば、女性客に酒を飲ませて借金をさせ、その後、より稼げる風俗に流すというのはホスト業界でよくある手口です。ホストとスカウトは、女性客を適切な店舗に紹介し、収益を最大化するために協力していました。

見解:

今回の事件は、ホストクラブ業界における深刻な問題を浮き彫りにしています。女性客を「商品」として扱い、借金を背負わせたうえで性風俗店に派遣するという悪質な手法は、人権侵害であり、社会的に許容されるべきではありません。また、女性客が多額の借金を背負わされ、精神的・身体的に追い詰められる状況は極めて危険です。

ホストクラブ業界には、サービスの適正化と倫理的な運営が求められます。女性客が過度な借金を負わないよう、料金体系の透明化と適正化を進める必要があります。また、法的な規制の強化や監視体制の充実を図り、違法なあっせん行為を厳しく取り締まることが求められます。社会全体でこの問題に対処し、女性の権利を守るための対策が急務です。

引用ニュース:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240805/k10014537391000.html