ペーパーカンパニーの口座を利用して詐欺被害金の資金洗浄を行ったとして、15人が逮捕された事件で、大阪府警は8月5日、新たに全国に指名手配されている2人の容疑者の顔写真を公開しました。この2人はグループの主要メンバーで、既に海外に出国した疑いがあります。

逮捕された石川宗太郎容疑者(35)など15人は、実体のないペーパーカンパニーの口座に詐欺被害金を振り込ませ、その後別の口座に資金を移動させることでマネーロンダリング(資金洗浄)を行った疑いで、組織犯罪処罰法違反などの罪に問われています。グループは「リバトングループ」を名乗り、4000以上の口座を管理していたとみられます。

新たに指名手配されたのは、伊藤真也容疑者(37)と川崎博之容疑者(37)で、両名はペーパーカンパニーの設立や資金洗浄に使う法人口座の開設などを担当していたとされています。警察は彼らの行方を追うとともに、情報提供を呼びかけています。情報は大阪府警察本部の生活経済課で受け付けられています(電話番号:06-6943-1234)。

見解: この事件は、ペーパーカンパニーを使った巧妙なマネーロンダリングの典型例であり、組織犯罪の複雑さを示しています。特に、グループが管理していた口座の数が4000以上に及ぶことから、犯罪の規模が非常に大きく、被害の範囲も広がっている可能性があります。

詐欺による被害者からの資金を合法的に見せかけて移動させる手口は、犯罪組織が資金を隠ぺいするために用いる典型的な手法です。このような資金洗浄は、犯罪収益の追跡を困難にし、犯罪者がその利益を自由に利用することを可能にします。

現在、主要メンバーの一部が海外に逃亡していることが確認されており、国際的な協力が必要とされています。警察は、迅速かつ効率的な捜査と情報提供の呼びかけを通じて、事件の全貌を解明し、関係者全員を司法に引き渡す努力を続けています。犯罪組織の摘発と再発防止のためには、今後も厳格な監視と取り締まりが求められます。

引用ニュース:https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20240805/2000086494.html