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米ハーレーダビッドソンの日本法人が、バイクの販売店に過剰な販売ノルマを課し、未達成分を自腹で購入させるなどしていた疑いがあるとして、公正取引委員会は30日、独占禁止法違反(優越的地位の乱用)の疑いで同社への立ち入り検査を始めました。関係者への取材で明らかになりました。

事実

  • 対象企業: 米ハーレーダビッドソンの日本法人「ハーレーダビッドソン ジャパン」(東京都)。
  • 疑いの内容: 同社が、ディーラー契約を結ぶ販売店に過剰な販売ノルマを課し、未達成分を自腹で購入させていた疑い。
  • ノルマの設定: 4年ほど前から、販売店に通常の営業活動では達成不可能な台数のノルマを十分協議せずに設定。
  • 契約更新の脅し: ノルマ未達成の場合、「契約を更新しない」と迫り、販売店に自腹でバイクを購入させていた。
  • 「自爆営業」の実態: 販売店がスタッフなどの名義でバイクを登録し、「登録済み未使用車」(新古車)として安価で売らざるを得なくなっていた。
  • ハーレー社の対応: ハーレー社は「公正取引委員会の調査に全面的に協力します」とコメント。
  • 業績情報: 東京商工リサーチによると、ハーレーダビッドソン ジャパンの2023年12月期の売り上げは円安の影響もあり前年同期比24%増の280億円。

見解

今回の事件は、ハーレーダビッドソン ジャパンが販売店に過剰なノルマを課し、実質的に自腹で購入させるという「自爆営業」を強いていた疑いが浮上しています。この行為は独占禁止法の「優越的地位の乱用」に該当する可能性があり、公正取引委員会の立ち入り検査が行われています。

販売店にとって過剰なノルマは、営業活動の自由を奪い、経済的な負担を強いるものであり、公正な取引環境を損なう行為です。特に、自腹でバイクを購入させられた販売店は、利益を圧迫されるだけでなく、「登録済み未使用車」として安価で販売せざるを得ないため、市場価格の維持にも悪影響を及ぼします。

ハーレーダビッドソン ジャパンは調査に全面協力するとしていますが、今回の事件を通じて、企業の取引慣行が再評価され、公正な取引環境の確立が求められます。また、販売店側も自身の権利を守るために、適切な契約内容の確認と交渉が必要です。

公正取引委員会の調査結果によっては、ハーレーダビッドソン ジャパンの経営方針や取引慣行に大きな影響を与える可能性があります。今後の動向に注目が集まります。

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引用ニュース:https://news.yahoo.co.jp/articles/5d321264b0905edda11968b729dd58ca225cd41b